【R7年度 京都市】 空き家の補助制度
- M.MIYA
- 2月14日
- 読了時間: 9分
更新日:4月9日
京都市中京区の不動産屋、六連京都株式会社です。
六連京都株式会社においても空き家の管理サービス「空き家管理サポート」を提供しておりますが、空き家を活用や売却には金銭的な負担を強いられるとご相談いただくことはよくあります。
ところで、皆様は京都市が「空き家等の活用・流通補助金」という空き家に対する補助制度を設けているのをご存知ですか?
令和7年2月現在では、令和6年度と7年度の期間限定でこの補助制度に取り組まれると記載あったものの令和7年4月となり、「令和7年度 空き家等の活用・流通補助金」の内容が公表されました。
本記事では、空き家のリスクをあらためて知っていただきつつ、この補助制度について簡単にご紹介いたします。
本記事は、京都市において
空き家を売却したいと考えている方
空き家を活用したいと考えている方
空き家を解体したいと考えている方
空き家の管理にお困りで何か考えたい方
空き家を任される可能性がある方
におすすめです。

<目次>
1.京都市の空き家の現状
令和5年(2023年)の住宅・土地統計調査によると、京都市の空き家数は105,300戸で、空き家率は12.5%です。これは、京都市において、8軒のうち1軒が空き家であることを示しています。そして、そのうちの44,300戸が活用予定がないと回答が得られています。
今後の展望としては、京都市の空き家問題は、全国的な少子高齢化や人口減少の影響を受けて、今後も増加する可能性があります。特に、都市部から離れた地域や高齢化が進む地域では、空き家の増加が顕著になると考えられるでしょう。
2.空き家を放っておくとどうなる?
空き家を放っておくと、当然、考えられるリスクも多くなります。
例えば、建物は年月の経過とともに傷んでくるものですが、特に空き家においては傷みの進行が早くなります。また、誰も住んでいないことから、防災・防犯面でのリスクや、周りにも迷惑をかけてしまうことに繋がりかねません。
以下、代表的なリスクについてお伝えします。
<建物の老朽化によるリスク>
定期的なメンテナンスが行われないと、建物の劣化が急速に進みます。雨漏り、シロアリ被害、カビの発生などが原因で、建物の構造自体が危険な状態になることがあります。これにより、高額な修繕費がかかってしまう場合もあります。
また、「空き家の瓦が吹き飛んで近隣住宅の窓が割れた」、「傾いていたブロックが崩れて通行人が怪我をしてしまった」など、他人を巻き込んでしまった場合、所有者として損害賠償責任を問われる可能性もあります。
<衛生面でのリスク>
定期的な換気や掃除を怠ると、ネズミや害虫(シロアリなど)が発生する可能性があります。
また、老朽化した家屋には害獣が容易に侵入できる“隙間”ができ、それらを修繕しなければ、ハクビシンやアライグマなどが天井裏や室内に棲みついてしまうこともあるのです。
空き家がこうした害虫や害獣の温床となってしまうと、悪臭や糞尿で不衛生極まりなく、近隣の住民にも多大な迷惑をかけることになります。
また、庭付きで植栽があるという場合は、草木は伸び放題となります。少し期間を置いただけで、樹木の枝が隣地に越境してしまうなんてことも普通にあります。また、草木の茂る場所では蚊などが発生しやすくなり、多くの点で近隣の迷惑となります。
また、空き家の老朽化が進むと、近隣の景観を損なう他、ゴミの不法投棄を誘因する可能性もあります。一度ゴミが捨てられ始めると不法投棄が続き、更に悪化してしまうケースもあります。
<治安面でのリスク>
一見してすぐに「誰も住んでいない」と思われてしまう空き家は、侵入者や不法占拠者に狙われやすく、空き巣や放火のリスクが高まります。大きな問題と発展してしまった場合は、損害賠償を含め、より深刻な事態となる可能性もあります。
<金銭面でのリスク>
空き家であっても、所有している限り固定資産税は課されます。特に、放置されたままでは優遇措置を受けられなくなる場合があり、課税額が増加する可能性があります。
<資産価値の低下>
空き家は利用されないことで、資産価値が下がることがあります。建物が老朽化し、修繕が必要になると、売却や賃貸としての魅力が減少し、経済的な損失が発生します。
<行政からの強制措置>
「空き家対策特別措置法」が施行されており、倒壊や安全上の問題がある空き家については、行政から指導や強制撤去が命じられる場合があります。この措置が行われると、所有者にはその費用が負担されることになります。
主に代表的なリスクを挙げました。
工作物責任や損害賠償責任など法的責任を問われるリスクや、対象空き家特有のリスクなども、上記のリスクに付随して出現する可能性もあります。
空き家を放置していても、リスクがどんどん重なっていきますので、空き家の放置はおすすめできません。
とはいえども、空き家の管理は実生活に直接関わってくるものではなく、「時間がない」「忙しい」など理由で後回しにされがちなことも十分理解できますし、他にも距離的な問題や身体的な理由を抱えている方もいらっしゃっることと思います。
空き家管理サービスは、空き家の管理を後回しにしてしまう、空き家の管理をすることができない、という方には空き家管理サービスがおすすめです。
京都市中京区の六連京都株式会社でも、「空き家管理サポート」というサービスを提供しております。
詳しく知りたい方は、以下のボタンをクリックしていただくと詳細のページが表示されますのでどうぞご覧ください。
3.京都市の空き家等の活用・流通補助金
京都市では、令和6年度、令和7年度の期間限定で「空き家等の活用・流通補助金」補助制度を設けています。昭和以前に建築された市場に流通しづらい空き家が放置され、老朽化が進むことを予防し、空き家の活用・流通を促進させるため、空き家の所有者を対象としています。
令和7年4月となり、令和7年度も補助制度の内容が公表されました。
令和7年度の「空き家等の活用・流通補助金」補助制度の内容については、次の通りです。
【補助メニュー①】
《補助対象費用》
空き家売却時の仲介手数料(宅地建物取引業法第46条に規定する報酬)
※ 京都市内に本店又は主たる事務所を置く不動産事業者に支払われた仲介手数料が対象
《補助対象建築物》
一戸建て又は長屋建て
昭和64年1月7日以前に建築
延べ床面積が200㎡以下
個人が所有
売却時に居住・使用していない(売却の直前まで居住・使用していたものも対象)
《補助対象者》
売却した空き家の元所有者
《補助額》
仲介手数料 × 1/2(上限25万円)
【補助メニュー②】
《補助対象費用》
空き家の解体工事費
《補助対象建築物》
一戸建て又は長屋建て(重層長屋を除く)
昭和64年1月7日以前に建築(京町家を除く)
敷地面積が①、②のいずれかに該当
① 50㎡以下(※)
※ 道路後退、私道部分を除いた面積。また、土地や建物の状況によっては、50㎡超であっても補助対象になる場合がありますので、詳細はお問合せください。
② 建ぺい率に応じて定める面積以下
建ぺい率(%) | 20 | 30 | 40 | 50 | 60以上 |
面積(㎡) | 150 | 100 | 75 | 60 | 50 |
個人が所有
現に居住・使用していない(申請の直前まで居住・使用していたものも対象)
《補助対象者》
空き家の所有者、法定相続人ほか
《補助額》
解体工事費 × 1/3(上限60万円)
※ 解体後、敷地を隣地と一体利用する場合は最大20万円加算
(制度案内チラシよりを引用)
詳しくは以下のURLより京都市情報館 「【令和7年度】京都市空き家等の活用・流通補助金について」のページをご参照ください。
なお、「空き家等の譲渡所得の3,000万円特別控除」や「低未利用地等の譲渡による100万円控除」は、京都市独自のものではないので、京都市の補助金の話とは関係ありません。
詳しくは
をご参照ください。
4.まとめ
個人的見解を含みますが、相続不動産や空き家に対して法律による規制や課せられる義務が増えていく中、少子高齢化や隣人コミュニティの変化もあり、ひと昔前のように、持っていても負担は生じない(生じているかもしれないが事なきを得る)ということは、非常に難しくなっています。
また、「ゆくゆく親族の誰かが使うかもしれないし、一応持っておこう」という考えも、行動を伴わない限り年々負担が積み重なっていくばかり…。経験上、「一応持っておく」という場合、将来使われないことの方が多いのではないかと思います。
負担や責任もかかり、リスクをかかえながら保有を続けることにメリットはありません。もし「ただ持っているだけ」の状態でしたら、お早めに売却して換金をするのが得策であると思う次第です。
私たちは京都市中京区に拠点があるため京都市について書きましたが、対象空き家が所在する市区町村の空き家に対する補助制度を調べてみてください。利用できるとなおのこと良いと思います。
ただし、「使わないから売却」はあくまでも一つの選択肢です。
空き家を所有されている方にはそれぞれ事情がありますし、しばらくはそのまま保有しておきたいという方もやはりいらっしゃって当然なのです。
しかし、空き家の放置はやはりおすすめできません。リスクが大きいからです。
したがって、京都市中京区の六連京都株式会社では、空き家の管理サービス「空き家管理サポート」もご用意しております。
空き家所有者様のご負担が少しでも和らいでいただければと思う所存です。
「空き家管理サポート」の詳しい内容は以下のボタンをクリックしてご覧ください。
また、売却をお考えになられた場合、「信頼のおける不動産会社をどのようにして探せばいいかわからない」「仕事や家庭で忙しく売却に手がつけられない」という方におすすめなのが「サテマチ」です。
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もちろん、京都市中京区の六連京都株式会社でも、京都市を中心に売却仲介サービスを行なっております。
査定も無料でございますので、当社での売却仲介をご希望の方や一度話を聞いてみたいと思われる方は、直接ご連絡いただければと思います。
ぜひとも、お客様のご希望のサービスをお選びください!
何卒よろしくお願い申し上げます。